先日発売となった、マツダの「3列シートSUV」CX-8の試乗をすることができました。
元々プレマシー、MPV、ビアンテとスライドドアの3列シートミニバンをラインナップしていたマツダですが、マーケティング戦略の変更からこれらのミニバンの生産を廃止し、CX-5を筆頭にした鼓動デザイン、スカイアクティブテクノロジーを搭載した車のみとなりました。
車選びをする際に、「鼓動デザインはカッコいいし、スカイアクティブの走りは楽しい」けど、実用性重視で候補から外れてしまうというケースは結構あったと思います。(我が家も色々悩みました・・・)
しかしこのCX-8の登場でミニバンからの乗り換えにも対応できるようになりました。
運転するお父さんの立場からすると、「かっこ良さ」「走りの良さ」「実用性」とどれも満足できる車になっていると思います。
早速実際に乗ってみた感想をレポートしていきます。
エクステリア
洗練されていて、めちゃめちゃカッコいい!!
試乗車の「チタニウムフラッシュマイカ」も渋くて良いですが、個人的には鼓動デザインを象徴する「ソウルレッドクリスタルメタリック」が好みです。
所有欲を満たしてくれるデザインです。
スリーサイズは?
- 全長:4900mm
- 全幅:1840mm
- 全高:1730mm
CX-5と比較すると、幅は同じで、45.5cm長く、4cm高くなっています。
全長、全幅だけならアルファード同等なので、かなりデカイです。
インテリア
インパネ周り
ステアリング、ギア、各種操作ボタンの配置が考えられていて、全ての操作が行い易いです。
また、ナビがタッチパネルではなく手元にあるダイアルで操作を行うため、タッチパネル式のナビに比べディスプレイを高い位置に配置することができ、視線の移動を最小限にして操作ができます。(これはCX-8だけではなく現行のマツダ車全車種が対象です)
試乗車が最上級グレードということもありますが、すごく高級感を感じるコックピットです。
シート
シートと身体の隙間が少なくて包み込んでくれるようで安心感のあるシートです。
スポーツ系の車にある硬いシートではなく、柔らかめ。
柔らかめとは言っても腰が沈むほど柔らかいわけではないので、長時間乗っていても問題はないでしょう。
セカンドシートも十分に広く、素材も同じですので快適に過ごせる空間だと思います。
また、日よけも装備されていてミニバンのような実用性も持ち合わせています。
ラゲッジ
CX-5と最大の違いであるラゲッジペース。
3列シート状態でも、通常の買い物や簡単な旅行程度であれば十分なスペースがあります。
3列目のシートをたためば、ミニバン顔負けの広大なスペースが誕生します。
プレマシーより広いのではないでしょうか。
パワーリアゲートも魅力的でした。(試乗車のグレードは標準装備)
走り
SKYACTIV-D 2.2エンジンが生むトルクのおかげで走りに余裕があります。主要諸元表に記載されている最大トルクは450<45.9>/2000(N・m<kgf・m>/rpm)。2000回転という低回転から最大パワーを発揮するディーゼルエンジンならではのスペックです。
1.8t位ある巨体をぐんぐんと引っ張っていってくれます。
普段乗っている1500ccが綱一本で引っ張られている感覚だとすると、この車は綱3本くらいで引っ張られているような力強さを感じました。
少し強めに踏めばディーゼルとは思えない官能的なエンジン音とともに体にGがグッとかかりどんどん加速してくれます。CVTのようにいつのまにかスピードがでているのではなく、加速感をしっかりと味わえるのは非常に魅力です。
静粛性は?
ディーゼルエンジンのウィークポイントは「音」ですよね。
マツダは初代のクリーンディーゼルエンジンから改良に改良を重ね静粛性を追求しているようです。
現行のCX-5に載っているエンジンをさらに改良してCX-8に載せているところにも、マツダの本気さを感じます。
実際に乗ってみて、走り始めはやはりディーゼル音です。「ナチュラル・サウンド・スムーザー」「ナチュラル・サウンド・周波数コントロール」の恩恵か、うるさいわけではありません。
50km/hくらい(流れにのった)になると、ディーゼル音はなくなり、非常に静かな車内空間となります。ボディーの遮音性の高さも影響しているのでしょう。ここからは踏み込めばガソリンのターボエンジンのような吹け上がり音となり、運転手のテンションがupすることは間違いありません。
エンジン始動から弱気な空ぶかし動画(こんなエンジン音です)
営業マン一押しG-ベクタリング コントロール(GVC)
カーブや曲がり角でハンドルを切る際に乗員の「頭揺れ」を防ぐ為に、ドライバーのハンドル操作に応じ自動でエンジンの駆動トルクを変化させ、横方向と前後方向のG(加速度)を統合的にコントロールしてくれる機能です。
運転していて「確かに滑らかかも・・・」とは思いましたが、強い実感はなし。
GVCに慣れてから別の車種にのると違いがわかるのかもしれませんね。
XDグレードに最低限のオプションでの見積もり結果
これだけの走りと静粛性、さらには実用性も兼ね備えた車が400万以下なので、お買い得なのではないでしょうか。
マツダはグレードの差で走りや安全性能に差がないというところも私個人的に好きです。
まとめ
素人目線で試乗の感想をまとめてみました。
「走り」「かっこよさ」「実用性」と全てを兼ね備えた車であると思いますので、普段のちょっとした買い物や、子供の送り迎えが楽しくなるかもしれませんね。
CX-8に興味がある方の参考になれば幸いです。