テニス教材というと連想される内容は、
- 正しいフォームで打つための解説
- トッププロの連続写真をもとに最新の技術の解説
- 苦手ショットを克服するための解説
- トッププロに倣った攻め方(配球の仕方)の解説
- 実戦を意識した球出しまたはパターン練習方法の説明
といったところでしょうか。
テニスが上手になる為に重要なことが解説されていて、私もたくさん読んで「技術」「戦術」について研究しました。おかげでテニスの知識はつきましたしある程度上手になることができたと思います。
テニスの試合に出たことがあれば分かると思いますが、テニスが上手なだけでは試合に勝てません。試合に勝つには相手との「駆け引き」や自分自身を冷静に客観的に分析できる「メンタル」が必要になります。
本記事でご紹介する「ウイニング・アグリー」はフォームや打ち方には全く触れず、「駆け引き」や「メンタル」について書かれた、まさにかっこ悪くても勝ちたいと思っている人の為に書かれたものです。
内容を書いてしまうと著作権に触れてしまうので、私が特に印象に残った項目について簡単にご紹介していきます。
作者 ブラッド・ギルバードとは?
アメリカの元プロテニス選手。
自身も世界ランク4位までのぼり詰めていますが、私の印象ではアンドレ・アガシのコーチです。ギルバードが就任してからアガシの快進撃が始まったと記憶しています。
もともとテニス能力(身体能力)が高かったけど勝ちきれなかったアガシに、頭脳的なプレーも加わり大ブレークしました。
その頭脳的プレーを指導したのが、ギルバードです。
アガシのコーチを退任した後、ロディックのコーチに就任。
ロディックが唯一獲得したグランドスラムタイトル、2003年の全米オープン優勝時のコーチです。ロディックもアガシと同様、高い身体的ポテンシャルがありながら、勝ちきれなかった選手でした。
世界トップ選手を戦略的に支えた、スーパー頭脳派な作者です。
どんなことが書かれている?
私達アマチュアプレーヤーに参考になるだろうと思われる項目を箇条書きで。
- 試合を「復習」しゲームプランを考えよ
- ボリス・ベッカーの倒し方w
- 試合に持っていくべきものとは
- 試合前の準備運動方法
- 試合前の短いアップを効率的に行う方法
- トスに勝ったら何を選ぶべきか
- 最初の2ゲームをとる為に必要な5つのこと
- ゲームで「誰が誰に何をしているか」を見極める
- シコラー(レトリーバー)に勝つための6つの方法
- 左利きプレーヤー攻略方法
- ビッグサーバーの倒し方
- 遅く弱いサービスの攻略方法
- リードを広げる方法
- 流れを取り戻すテクニック
- 調子を取り戻す為に出来ること
- ジャッジが汚い相手への対処方法
- 有名プレーヤーの見習うべき戦術的メンタル
ざっとこんなことがギルバート自身の体験を交えながら書かれています。
ギルバートの体験を自分の試合経験に置き換えて読むと、今度同じようなタイプと対戦したらこういうプレーをしようというように、するべきことが浮かび上がってくると思います。
まとめ
ご存知だった方も多くいらっしゃると思いますが、試合に強くなるためのおすすめ書籍のご紹介でした。「昔読んだ」という方は改めて読んでみると、今の自分の状況に応じた部分が刺さり、新たな気づきが得られるかもしれません。
私自身、部屋の掃除をしていてこの本を久しぶりに読み返したのですが、今回は「流れを取り戻すテクニック」が最も刺さりました。最初に読んだときは「シコラーの倒し方」でした。
次回の試合(練習)で是非試してみたいと思っています。
もし読んだことがなくて「試合に勝ちたい」と熱い気持ちを持っている方がいらっしゃいましたら、超おすすめです。