2018年全仏オープン序盤戦盛り上がっていますね。
昨日の男子シングルス2Rでは、A.ズベレフ、ディミトロフ、そして錦織選手がフルセットにもつれこむという激戦。
錦織選手の相手は「曲者」として知られる地元フランスのB.ペール選手。
過去の実績から判断すると錦織選手の方が実力は上なのでしょうが、曲者の曲者プレーに翻弄され、実力が出し切れていないように見えました。
この「曲者」プレー、私達アマチュアでも格上の選手と戦う時の作戦として使えるのでは?と途中からペール目線で観戦してみました。
その中で発見した、「相手に実力を発揮させないプレー」のポイントをまとめてみたいと思います。
シード選手やちょいと名の知れた有名人を喰いたいぜという野心に溢れているあなたの引き出しのひとつになるかも。
錦織vsペールここまでの対戦成績
簡単に両者の過去の対戦成績を振り返ってみます。
【2012年】パリマスターズ:錦織 7-6(7-2),6-2 ペール
【2013年】全仏オープン:錦織 6-3,6-7(3-7),6-4,6-1 ペール
【2015年】全米オープン:ペール 6-4,3-6,4-6,7-6(8-6),6-4 錦織
【2015年】楽天オープン:ペール 1-6,6-4,6-2 錦織
【2016年】バルセロナオープン:錦織 6-3,6-2 ペール
錦織選手から3勝2敗です。
2015年の全米オープンと続く楽天オープンの連敗の印象が強く、錦織選手の天敵としてメディアで取り上げられています。
今回の試合経過
19th seed @keinishikori betters Frenchman #Paire 6-3 2-6 4-6 6-2 6-3 to move through to the Round of 32 in Paris#RG18 pic.twitter.com/FZxNsEP5Po
— Live Tennis (@livetennis) 2018年5月30日
第1セット
序盤はお互い様子見だったのでしょうか。
どちらも淡々と手堅いプレーをしているように見えました。
ペールも少しセーブしながらプレーをしている感じで、錦織選手がやりにくそうな様子はありません。
あぶなげなく錦織選手が6-3で先取。
第2セット
ペールの世界がはじまりました。
- リターンからの強打
- ドロップショットの連発
- ダブルファーストのようなサービス
錦織選手は対応するのにいっぱいいっぱいで完全に受け身となってしまい、ペールの一方的な展開となり6-2ペール。
第3セット
このセットも勢いが止まりません。
第2セットのような意外な展開で錦織選手を翻弄します。
錦織選手も対応をしていき競った展開にはなりましたが、ブレークポイントや30-30の重要なポイントをペールが取り6-4ペール。
第4セット
錦織選手が対応してきたのがプレッシャーとなったのか、ペールのミスが増え始めます。
ペールに得意のバックを打たせないようフォアにボールを集める配球の変化も見られました。
ペールはベースラインの後ろからドロップショットを打ってみたりと冷静ではないプレーになり(まぁだから曲者なのか)、6-2錦織。
ファイナルセット
序盤は競る展開となりましたが、第2、第3セットのような手のつけられないような勢いがもうペールにはありません。
正確かつ力強いストロークでじりじりとペールを土俵際へ追い込み、6-3で錦織。
途中はどうなるかと思いましたが、しっかりと錦織選手が勝ちきりました。
Heartbreaker 💔@keinishikori outlasts French hopeful Benoit Paire in 6-3 2-6 4-6 6-2 6-3 thriller.#RG18 pic.twitter.com/Wl2H0SpY6a
— Roland-Garros (@rolandgarros) 2018年5月30日
曲者プレーとは?
今回観戦していて他の選手と明らかに異なると感じた曲者ポイントを挙げてみます。
- 強引にでも先に仕掛ける
- 2,3本ミスった程度で作戦を変えずに貫く
- 長いラリーにしない
- ポイント間に考える隙を与えない
ペール選手のポイント間の時間の短さも、相手から状況を整理する時間を奪うことができ自分の展開がしやすいのかなと思います。
自分が考える時間もないんですけどね・・・
私達アマチュアにも活かせる曲者ポイント
レベルは違えども相手に気持ちよくプレーをさせないという考え方は参考になります。
例えばストローカーはたくさんストロークを打ちじっくり展開を作ることでテンポを掴み調子をあげる傾向があります。
なので、気持ち良くストロークを打たせないようにすることが大事です。
ペールが多用したドロップショットは返すだけになりやすく、相手に気持ちよく打たせない為の代表的ショットです。
まぁ超難しいショットなんですけどね。
私の場合はサーブ&ボレーを多用することでストローカー対策をしています。
しっかり構えて打たせないのと長いラリーにしないことを目的に実践しています。
なかなかの効果を感じている今日この頃です。
ドロップショットも磨いて引き出しを増やしていきたいですね。
まとめ
私達アマチュアは長くて3セットマッチ、草トーや地区の大会はほぼ1セットマッチなので、普通にやったら勝てないなと感じた時に試せる作戦をもっていると、ワンチャンあると思います。
私も戦い方のひとつとして使えるように準備をしておこうと思います。
そして次の3回戦はフランスのG.シモン選手との対戦です。
シモン選手のプレースタイルや試合展望・見所についてまとめました。
【全仏2018】3回戦 錦織vsシモンの展望や見どころ〜シモンってどんな選手?
試合前の予習にどうぞw