現在販売されているピュアドライブ2021は10代目となり、初代登場から27年の年月が経っています。
ぼくと年代が近い人は、ピュアドライブといえば、スペインのカルロス・モヤではないでしょうか?
1998年全仏(まだテレビ東京で放送されていた時代)、超かっこいい選手が見たことないラケット使って優勝したのが、猛烈に印象に残っています。
この頃はまだ日本で販売されていないラケットだったので、レア感満載。
それが今やテニスをやる人で知らない人はいないと言っても過言ではないメジャーラケットになりました。
そんなピュアドライブについて、
▶️ これまでどんな進化を遂げてきたのか
▶️ どんなプロ選手が愛用してきたのか
という観点でまとめてみたいと思います。
目次
初代&2代目(日本未発売)
1994年、それまでストリング専門のブランドバボラがラケットフレーム「ピュアドライブ」を世に送り込みました。
歴史の始まりです。
日本では発売されておらず、当時の国内では存在が知られていないラケットでした。
見た感じ、フレーム形状、フレーム厚、フェースサイズは現行モデルと大して変わってなさそうですね。
ただ、スロート部分が今よりもBOXっぽい気がします。
1997年、2代目が登場。
このモデルから日本でも認知されるようになりました。
冒頭に紹介したモヤ選手の活躍です。
テニス誌で使用ラケットの特集がされて興味深く読んだ思い出があります。
が、テクノロジー的にどう進化したのかは、わかりません!(覚えていません!)
1999年 3代目(日本初代)
それまで一部の国でのみ発売されたピュアドライブですが、モヤ選手の活躍で世界的に注目度があがり、全世界で発売されるようになってとうとう日本にも上陸。
当然バイト代をはたいて購入しました。
それまでは「BRIDGESTONEのプロビームMID」を使っていたので、
楽に飛ばせて速いボールが打てる!打ちやすいぜ!!
と感じた記憶が残っています。
テクノロジー的には、グロメットの「ウーファーシステム」が他メーカーにない画期的なものでした。(今は内蔵化されていますが、継承され続けている技術です)
2002年 4代目(日本2代目)
世界展開されたことで、多くのトッププロが使用するようになりました。
- アメリカのアンディ・ロディック
- エクアドルのニコラス・ラペンティ
- スペインのアレックス・コレチャ
などなど、グランドスラムで勝ち上がる多くの選手の武器として存在感をアピールし、知らない人はいないメジャーラケットとなりました。
2006年 5代目(日本3代目)
この頃はアマチュアのピュアドラ使用率サイコッチョーな時代。
本当に多くの人がピュアドラを使っていました。
ぼくも2006年モデルは買いましたねぇ。。
まだ「強くて速いボールを打ちたい」そんな動機だったと思います。
このモデルから「コアテックス」とよばれる振動減衰テクノロジーが搭載されました。
グリップとスロートの境目付近にある青い樹脂です。
フレーム形状を全モデルと比較してみると、スロート部の丸みが増しているように見えます。
2009年 6代目(日本4代目)
まだまだ人気サイコッチョー
このモデルでは素材に「グラファイト・タングステン」を採用。
また、カーボン繊維をブレード構造に変えました。
新たな素材と新たな構造で、フレーム強度を上げ、フレームの安定性を追求しました。
このモデルはベルギーの女子選手「キム・クリスターズ」の印象が強いです。
全身をフルに使った豪快なフォアハンドを武器に体格に勝る選手をも次々に倒していき、一時代を築いた選手です。
2012年 7代目(日本5代目)
ブルーの印象が強かったピュアドライブがブラックメインになり、ラケオタ界に衝撃が走りました(たぶん。。)
しかもかっこいい!
このモデルも購入し使用しました。
飛び・回転・操作性のバランスが良く、かなり長い間使ったのがこのモデル。
僕の周りでも
「クロドラ(黒いピュアドライブ)が一番よかったなぁ」
と懐かしがる人がいます。
このモデルは中国のリー・ナ選手のイメージがありますね。
2014年の全豪オープンでこのラケットを手にアジア人初グランドスラム優勝をした選手です。
テクノロジー的にはコアテックスが改良されました。
改めてみると前作と樹脂の向きがちょっと変わっていますね・・
2015年 8代目(日本6代目)
このモデルからFSIテクノロジーが搭載されました。
トッププロのデータを「バボラプレイ」で収集し、フレームトップ部でインパクトすることが多いことをつきとめ、スイートエリアを少し上にずらしたのがこのFSIテクノロジーです。
このころから一時期のような圧倒的な使用率ではなくなり、いろいろなメーカーに分散されたような気がします。
たくさんのメーカーから「黄金スペック」とよばれるピュアドライブと似たバランスの打ちやすいラケットが発売され、人気が分断していった感じです。
2018年 9代目(日本7代目)
このモデルからコアテックスが内蔵化され、見た目がすっきりしました。
さらにストリングの目を全体的に広げる「FSIパワー」と呼ばれるテクノロジーで、飛び、スピン性、打球感の向上を図りました。
このモデルは日本のトッププロに人気があり、
- 杉田祐一選手
- ダニエル太郎選手
- 綿貫陽介選手
が使用していました。
海外選手のパワーに対抗するためなのでしょうか!?
男子の世界トッププロの使用率は最盛期より下がっている印象です。
今はフォニーニ選手が広告塔になっていますね。
2021年 10代目(日本8代目)
このモデルはフレームのねじれをおさえてくれる「HTRシステム」を採用し、パワーロスを防ぎ、よりパワーのあるボールを飛ばすというコンセプトで発売されました。
このモデルも先日購入しました。
理由は守備力向上のため。
スライスの乗りが良いのと、飛びがよくてボールが相手コートに返しやすいというのが購入の動機です。
2006年モデルなんかは「ボールのパワー」を求めて使っていましたが、歳をとりましたね。。。
まとめ
以上、世界的人気のピュアドライブの歴史を振り返りでした。
これだけ人気と歴史があるラケットので、今後大きくスペックを変えてくることはたぶんないと思います。
小さな改良を加えて完成度をあげながら、進化をしていくのでしょう。
今後どんなラケットとなっていくのか楽しみですね。