テニスクラブ等が開催する草トーで、良く用いられる試合形式「ノーアドバンテージ」
皆さんも経験があると思います。
運営する側からすれば、試合時間短縮につながりますから大歓迎のルールです。
プレイヤー側からすると40-40から1ポイントでゲームが決まってしまうので、負けたときにモヤつく傾向があります。(勝てば何とも思わない)
私自身もノーアドの試合で下克上をしたり、悔しい負け方をしてきました。
その中で感じているノーアドバンテージ形式で勝ち切るためのの作戦についてご紹介したいと思います。
そもそもノーアドバンテージとはどんなルール?
ご存知ない方のために念の為。
通常40-40になるとデュース(Deuce)となり、先に2point先取した方がゲームを取ることができます。
ノーアドバンテージ方式になると、40-40でデュースにならず、次のポイントを取った方がゲームを取ります。
40-40になるとリターン側がサイド(デュースサイドorアドサイド)を選び1本勝負となります。
たまにセミアドバンテージ方式という試合形式もあります。
これは40-40でデュース形式を1度だけ行い、2回目のデュースになったら1本勝負とする形式です。
試合時間を短縮することができ、運営側に優しいルールです。
コール方法は?
私が出場する試合では「フォーティオール」と呼ぶことが多いですね。
コールはプレーしている者同士の認識合わせなので、言い方にあんまり拘る必要もないかもしれませんが、ポイントに集中しすぎるとカウントが飛ぶこともあり、カウントでお互いの認識がずれるとトラブルの原因になりますので、でかい声でコールすることをお勧めします。
ノーアドバンテージの面白さ
1本でゲームが決まってしまうというスリルがいいですね。
あと流れ次第で格上を喰うチャンスもノーアドにはあります。
強い相手からなかなか2ポイント連取できませんから、1本でゲームが決まることはチャンスにもなります。
まぁ逆のパターンもあるんですけどね・・・
ノーアドバンテージで養われる上達ポイント
1本勝負でとりきる勝負強さ
「絶対に取らなければならないポイント」感は通常ルールを凌駕します。
なので、ここ1本の集中力を養うことができます。
集中力を発揮するには、これからやることのビジョンを持っていることが大事になります。
ビジョンを持つ為には相手を観察することが大事になります。
集中力を引き出す洞察力
「絶対取らなくてはならないポイント」を取る為に相手をより観察する力も養えます。
相手のサービスの癖をデュースサイド、アドサイドと観察し、どちらが返しやすいか(若しくは合わないか)を掴んでおいて、いざ一本勝負になった時に備えることも勝負強さに結びつきます。
自分がサーバーの場合でも、スピンサービスを打った時のリターンの傾向、スライスを打った時の傾向をちゃんと分析しておけば、40-40で相手がどちらを選んだとしても作戦が立てられるようにしておくと良いですね。
ノーアドバンテージで勝つためにはここに注意
30-30の重さが通常ゲームとは大きく異なります。
サッカーのPKに例えると、ノーアド方式の30-30はサドンデスモードに突入したようなものです。
ですので、ここで確率の低い冒険的なショットを放つのは得策とは考えられません。
ルールの性質上、先に40をとった方がグッと有利になるのがノーアドの特徴です。
冒険は40を取ってから出発しましょう。
ノーアドでゲームが取りきれない方へ
40-40まではいくけど、ことごとく取られて結果1-6で負けた・・・
とかノーアドの試合ではよくあることです。
試合を振り返って40-40で明確な作戦がないまま試合をしていたとしたら、上述したような観察をし作戦を練って実行して下さい。ポイントへの集中力が増し、逆の結果になる可能性は十分にあると思います。
アンラッキーな落とし方(相手のネットイン等)で負けてしまっても「運」なので、今日はそういう日ということで切り替えましょう。
明確な作戦があり実行したけど、ポイントが取りきれなかったという方は、練習する材料ができましたね。練習して次回再チャレンジです。
ノーアドを落とすと凹んじゃいがちですが、運要素の強いゲーム形式なのであまり気にせず、立てた作戦を淡々と行うようにしましょう。
他にも試合に勝つためのヒントをこちらにまとめています。興味があったら読んでみて下さい。
まとめ
ノーアドの試合の楽しさと、戦い方についてまとめてみました。
ノーアドが嫌いだ!、苦手だ!という方のヒントになれば嬉しいです。
おまけ
アマチュアプレーヤーには馴染み深いノーアドバンテージ方式。実は2017年に行われたATP NextGen最終戦に独自ルールとして取り入れられています。
ツアーの過酷さが問題視されている昨今、ノーアドバンテージが正式ルールになるかもしれませんね。