フォアハンドの握り方として大きく以下の4つがあります。
- コンチネンタルグリップ
- イースタングリップ
- セミウエスタングリップ
- ウエスタングリップ
テニスはグリップの握り方に制限がないので、自分がしっくりくる持ち方で打って問題ないのですが、握り方の種類とその握り方の最適打点/メリット/デメリット/最適ショットを知識として持っていると、不調に陥った時の解決の糸口になったり、より上を目指す時のヒントになるので知っていて損はないと思います。
早速それぞれの握り方とその特徴についてみていきましょう。
コンチネンタルグリップ
握り方
エッジで何かを切るようなイメージで、包丁を握るような握り方をします。
最適打点
打点はかなり後ろ(身体の横)となります。
メリット
- 守備範囲が広い
- タッチショットが打ちやすい
- 弾まないボールに対応しやすい
相手が嫌がるような弾まない、打ちにくい癖のあるボールを打つことができます。テクニシャン系プレーヤーに見られる握り方です。
デメリット
- ボールを潰して打つのが困難
- トップスピンがかけにくい
現代テニスのようなボールを潰したハードヒットをするストロークを打つことが難しい握り方になります。
最適ショット
- フォアハンドスライス
チップ&チャージで攻撃的なフォアハンドスライスを打つ場合、相手に振られた時に凌ぎのスライスを打つ場合、どちらにも適しています。
私自身、リターンでチップ&チャージをする時はコンチネンタルで持っています。
イースタングリップ
握り方
ラケット面に手を置いて、そのままグリップへスライドしていき、親指と人差し指の付け根とグリップの赤ライン部分が画像みたくなるように握ります。
2018/1/27追記
スライドしてから握り込む時の注意点です。
画像右側のようにラケットと人差し指の角度を開けて握ってしまうと、イースタンより厚い握りになってしまうので、画像左側くらいの角度感で握りましょう。
最適打点
コンチネンタルグリップに比べ打点が身体の前になります。
メリット
- どんな球にも対応が可能
- 相手の球の勢いを生かしたカウンターショットが打ちやすい
デメリット
オールラウンドに打てるグリップですが、強いてあげるなら・・・
- ヘビートップスピンが困難
- 高い球をたたくのが難しい
最適ショット
- フラットドライブ
カウンターパンチャーと呼ばれるプレーヤーに多いグリップです。
早いタイミング(ライジング)で低い弾道で相手の時間を奪うプレーに向いています。
ウェスタングリップ
握り方
ラケットを地面に置き、画像のような形で握って持ち上げ、そのまま握りこみます。
最適打点
打点はより前になります。
ただし横の位置(身体からの遠さ)でいうとだんだん近くなります。(イメージ図参照)
メリット
- ボールに最もパワーをぶつけられる(ボールに負けない)
- 高い打点が打ちやすい
- ヘビースピンが打ちやすい
デメリット
- 低いボールの処理が困難
- タッチ系ショットが打ちにくい
- 届く範囲が狭い
最適ショット
- 攻撃型ヘビースピンストローク
現代テニスのようにベースラインからスピンの効いた球をドッカンドッカン打つのに適しています。高い球も叩きやすいので自分から打っていくグランドストロークで展開したい方に多いグリップです。
セミウエスタン
イースタンとウェスタンの間の握り方です。
例えば、
「イースタンでは力が入りにくいので厚く握りたいけどウェスタンだと低いボールの処理が難しい・・・・」
というような場合は、その中間あたりで自分のしっくりくる持ち方を探せば良いと思います。
私の周りでもセミウェスタングリップの人が一番多いですし、最もポピュラーな握り方であると思います。
メリット・デメリットはウェスタンとイースタンの項目をご参照下さい。
おすすめのグリップは・・・?
初心者/初級者
初心者/初級者の方には断然「イースタングリップ」をおすすめします。
手のひらで打つ感覚なので、テニスに慣れるのも早いですし、自然に振れる握り方です。
トップスピン/スライス/フラットという感覚が掴めてきたところで、自分が今後どういうプレーをしたいかを検討し、それに適した握り方へ変更していくのが、効率的に上達できると思います。
中級者/上級者
ある程度打てるようになると迷いが生じてきます。
「ウエスタンで持っていたけど最近ずっと調子が悪い、グリップ変えてみようかなー」とか。
プレースタイルから変える覚悟があるのであれば、適したグリップにするのは良い選択かと思います。
プレースタイルは変えないけど、調子が悪いからグリップ変えてみようというのは、少し待った方が良いかもしれません。
そのような場合は、握り方や振り方ではなく「打点」を真っ先に確認してみて下さい。(上図参照)
調子が悪いと感じているときは打点が狂っていることが非常に多いです。
調子によってグリップを変更してしまうと、正しい打点が身につきにくく、上達を阻害してしまう可能性があります。
まとめ
グリップの握り方とメリデリ、打ちやすいショットについてまとめてみました。
本記事には私の思いもこめられてしまっているので、色々試していただいて理想のフォアハンドを手に入れて下さい。
フォアハンドの上達にお役にたてれば幸いです。
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