フォルクスワーゲン ジャパン
ブランドディレクターのアンドレア カルカーニです。
ついに、100%エレクトリックで、100%フォルクスワーゲンなSUV、ID.4を日本で発表いたしました。これから日本の皆様にID.4をご体験いただけることをとても楽しみにしています!#volkswagen #ID4 #waytozero pic.twitter.com/wXrHrkJ43p
— Volkswagen Japan (@VW_JPN) November 22, 2022
フォルクスワーゲンの電気自動車(EV)「ID.4」がいよいよ日本上陸。
内燃エンジンのみの自動車は2030年前半で販売終了というニュースが流れ、各メーカーで電気自動車の開発が進められいます。
日本では随分前からハイブリッド自動車が生産されてきていましたが、欧州では内燃が主流で、フォルクスワーゲンもつい最近マイルドハイブリッドが搭載されている車が登場。
なので、バッテリー駆動に関しては日本より少し遅れているイメージがありました。
そんな中フル電動自動車がデビューということになり、日本だけでなく世界で注目をされています。
車の点検のため予約を入れたところ、「ID.4入ってますよ!」と担当の方から案内をいただき、早速試乗をしてまいりましたので、乗り心地や操作性について詳細をレポートしていきたいと思います。
エクステリア
EVにとって航続距離、EVだからこそ気になる静粛性を実現するため、空気抵抗に徹底的にこだわったデザインとなっています。
その一例がドアハンドル。
ボディーラインに膨らみがなくフラットになっていて電子式となっています。
SUVらしい力強さも感じられながらも、走行効率にも拘られたものになっています。
3サイズ
- 全長:4585mm
- 全幅:1850mm
- 全高:1640mm
人気のSUV CX5などと同じようなサイズ感なので、大きすぎて扱いにくいということはなさそうです。
インテリア
インパネ周り
ドライブモードセレクターが統合されたメーターディスプレイとなっています。
かなり斬新。
コンパクトなサイズで必要最低限の情報が表示されるようになっています。
個人的にはもう少しメーター感がある方が好みです。
中央のインフォテイメントディスプレイは12インチとかなり大きめ。
ナビはスマホ接続が基準になっていて、純正のものはないそうです。(本国だと純正ナビもあるそうな。。。)
近年のフォルクスワーゲンらしく全てタッチ式。
収納容量もしっかり確保されています。
置くだけ充電も装備。
後部座席
後部座席、かなり広いです。
上の画像でお分かりの通り、大人の私(177cm)が座っても拳3つ4つ分の余裕があります。
EV専用の「MEBプラットフォーム」が採用により、フラットで広大なスペースが確保されています。
パノラマサンルーフをつければ開放感満点の空間になりますね。
ラゲッジ
バッテリー搭載をするとその分荷室が狭くなるイメージがありましたが、それを完全に裏切る広さを確保しています。(543L)
ガソリン車となんら変わりません。
MEBプラットフォーム、すごいですね。
動力性能とバッテリー性能
今回試乗したモデルの最高出力とトルクはこちら。
- 最高出力:204ps
- 最大トルク:310Nm
もっとトルクは出せるそうですが、快適な乗り心地のためにあえて落としているそうです。(ディーラー担当者談)
バッテリー容量と走行可能距離はこちら
バッテリー容量:77kWh
最大航続距離:561km
フルフル充電で、最高の環境が揃えば561km走れるという理解です。
実際のところは上に貼った画像の通り、充電80%で400kmくらい?
普段使いでは全く問題ない距離ですね。
旅行、と言っても我が家のように関東近辺をウロつくだけなら十分かなと。
旅行先での充電は必須ですが。
今後航続距離は伸びていくんでしょうね。
楽しみです。
走行性能と乗り心地
この試乗レポートでお伝えしたい最大のポイントが「乗り心地の良さ」です。
何がどう良いのかと言うと、以下の3ポイントが挙げられます。
- RRによる力強い加速感
- 圧倒的な静粛性
- 重厚感のある走行安定性
それぞれの詳細を語ります。
①RRによる力強い加速感
RRとは、リアモーター・リア駆動のことで、ID.4は後輪駆動車となります。
ぼく自身前輪駆動(FF)車しか乗ったことがないので、後輪駆動の感覚はものすごく新鮮でした。
後ろからグッと押される感覚で、FFの引っ張るような加速感とは全く別物。
モーターなので瞬時に最大トルクを発揮してくれます。
310Nmという2.5リッターN/Aエンジンばりのパワーで押してくれるので、抜群の加速感を感じることができます。
普通に操作するにはこれくらいがちょうど良いですね。
これよりもパワーがあると過剰で、操作が難しくなりそうな気がします。
②圧倒的な静粛性
モーターなのでエンジンの唸る音は当然しません。
また、モーター音というのかな、「ウィーン」という機械音も抑えられています。
日本のハイブリッド車や電気自動車は、歩行者に存在を知らせるためあえて音を出しているのだと思いますが、ちょっと耳につきますよね。
タイヤからのノイズも相当に抑えられています。
試乗した日は結構しっかり雨が降っていて、走ると「シャー」というような音が入ってきますが、その音も小さく感じました。
風切り音もほぼ聞こえませんでしたねぇ。
サンルール車ということもあってか、雨の音はそれなりにしました。。
でも雨の音だけで、走行音は本当に恐ろしく静かです。
③重厚感のある走行安定性
まず、走りに重厚感を感じました。
それもそのはず、そもそも車自体が2000kg超えの重量があるので、グラつきなく安定感抜群。
重さの中心がリアの中央部にあり、低重心になっていることも良い方向に影響していると思います。
④おまけ
車に乗ったあとはイグニッションをONにするのが常識でしたが、ID.4は車に乗ってブレーキを踏めば発車準備完了。
車を降りるときも、パーキングに入れてブレーキを離せばイグニッションをOFFにしなくても降車できます。
降車の際シートから離れると、TVcm最後に「VolksWagen」という直前に流れる効果音がします。
ユーモアも効いてます。
効果音はこちらでご確認ください。
安全性能
安全性能についてはゴルフ8と大きく変わらない機能が搭載されてます。
前方の車や歩行者(自転車)を検知して衝突被害軽減をサポートするプリクラッシュブレーキシステム「フロントアシスト」
安全な車線変更をサポートしてくれるレーンチェンジアシストシステム「サイドアシストプラス」
出庫時、後方の安全確認をサポートしてくれる「リアトラフィックアラート」
駐車時の障害物を検知して警告音で知らせてくれる「パークディスタンスコントロール」
入庫から出庫まで安全な駐車をサポートしてくれる「パークアシスト」
ID.4ならではの機能としては、eサウンドと呼ばれる車両接近通報装置が挙げられます。
安全性能も十分に高い車です。
まとめ
本当に静かで、重厚感があり、加速力も抜群、楽しい車でした。
購入するには、充電器問題など障壁が多いですけど。。。
これからの車社会はEV主流にチェンジしていくと思いますが、内燃エンジンとは違うワクワク感が味わえて今後の進化が楽しみです。
電気自動車の駆け出し、ID.4興味があったら試してみて下さい!