2021年1月は、
- YONEX VCOREシリーズ
- HEAD ラジカルシリーズ
- DUNLOP CXシリーズ
と人気シリーズの新作ラケットが一挙に発売開始されました。
この3機種は全て98平方インチモデルがラインナップされていて、スペックも近しいものがあり、
どれが最も自分に合うのか、とか
ショット力が上がるのはどれなのか、とかとか
テニス愛好家として気になりますよね。
今回はこの3機種の違いを、
- 打球感
- 反発性能
- スピン性
- コントロール性
- アシスト力
の観点でまとめてみたいと思います。
新作が気になっている方は是非目を通してみて下さい。
それぞれのスペックを確認
まず今回の比較対象である、
- VCORE98(2021)
- ラジカルMP(2021)
- CX200(2021)
を確認してみましょう。
VCORE 98 2021 スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
305g | 98平方inc | 27inc | 22.5-23-21mm | 16×19 | 315mm |
RADICAL MP 2021 スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
300g | 98平方inc | 27inc | 20-23-21mm | 16×19 | 320mm |
CX200 2021 スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
305g | 98平方inc | 27inc | 21.5mm | 16×19 | 315mm |
VCORE98 と CX200はツアースペックらしいトップライトなバランスになっているのに対し、ラジカルは黄金スペックと同等の重量とバランスです。
フレーム厚は最大で23mmと全体的に薄いフレームとなっています。
数値的には、
ラジカル > VCORE > CX
の順にパワーがありそうです。
打球感
共通しているのは、どれも柔らかめの打球感であるということです。
どう柔らかいのか、というと、
シャフト部がしなる感じの柔らかさで、振動吸収性が特に優れています。
打球音が低めで「カンカン」していない点も気持ち良いポイントです。
今作のラジカルは、ストリングの撓みが良く、ストリングにボールが乗る感覚の柔らかさがあります。
フレーム剛性が高く、撓んだストリングから爽快にボールが放たれる感触が気持ち良い、そんな打球感です。
CXシリーズは、インパクト時にフレームが「キュッ」とボールを包み込んでくれるような独特な柔らかさがあります。
強いインパクトをすればするほど、フレームの密度が上がるような不思議な感触。
僕はこの感触があると、ボレーのタッチが冴えます。
反発性能
次に反発性、ラケットのパワーについて比較してみます。
ここでは、スイートスポットでインパクトしたことを前提に「どれだけパワー感(スピード感)のあるショットが打てるか」で比べます。
- ラジカルMP
- CX200
- VCORE98
自分の感触的には上記のようなランクになります。
ラジカルはこれまでのモデルよりも乗ってくれるようになり、その分パワーが上がりました。
フレーム剛性の高さとの相乗効果でスピード感のあるボールが飛ばせました。
次はCX200。
インパクトのパワーをフレームが集約してくれて、パワーロスすることなく力が伝えきれる感じです。
フレームが21.5mmと薄めなせいか、ラジカルの方が強いボールが飛んだ気がします。
次がVCORE98。
十分良いボールは行くのですが、この中では少しスピード感が劣る感じがしました。
シャフトの柔らかさの影響か、他の2つに比べ若干ぼやける印象があり、このランキングとなりました。
スピン性
スピン性の比較結果がこちらです。
- VCORE98
- CX200
- ラジカルMP
VCORE98は「シャフトのしなり」「ワイドに広い形状」の恩恵か、ボールとの接触時間が長く感じられ、回転のかけやすさはNo.1。
その他にも振り抜きを追求した「エアロテクノロジー」の効果もあると思われます。
次はCX200。
スピン系のラケットではありませんが、RA値64という柔らかいフレームのおかげなのか、ラケットに乗っている時間が長く、回転性も高く感じました。
ラジカルは、擦るようなスイング要素を入れてしまうと、打球感に硬さが出て、推進力が出せませんでした。
なのでスピン性はちょっと低めです。(僕目線で)
コントロール性
コントロール性について評価してみます。
この3機種ですが、僕の筋力や技術だと、どれも同じくらいのコントロール性です。
もっとスイングスピードが速かったりすると、違いを顕著に感じるのかもしれませんが、週末おっさんプレーヤーでは違いをそれほど感じませんでした。
アシスト力
ここでは、スイートエリアを外した際にどれだけごまかしてくれるか、といったアシスト性を評価してみます。
VCORE98 > (CX200 = ラジカルMP)
この3機種の中ではVCORE98に軍配が上がります。
やはり「柔らかさ」と「振動吸収性の高さ」が芯を外した時の嫌な感触をごまかしてくれて、難しさを和らげてくれます。
CX200 / ラジカルMPはVCOREに比べるとちょっとシビアです。
比較
それぞれの特色を表で表してみました。
VCORE98 | ラジカルMP | CX200 | |
打球感 | シャフトのしなりで柔らかい | ストリングの撓みで柔らかい | フレームが包む感触で柔らかい |
スピン性 | ◎ | △ | ○ |
反発性 | △ | ◎ | ○ |
コントロール性 | ○ | ○ | ◯ |
アシスト | ◯ | △ | △ |
レーダーチャートでの比較もどうぞ。
まとめ
以上、2021年1月発売の98平方インチラケットの比較企画でした。
- スピン系ショットを再現性高く安定させて打ちたい ▶️ VCORE98
- フラットドライブ系で攻撃的テニスをしていきたい ▶️ ラジカルMP
- タッチを大事にしたテニスをしていきたい ▶️ CX200
実際に打ってみて、上記のようなプレーに合っていると感じました。
どのラケットにしようか迷っている方のヒントになれば幸いです。
(余計迷ってしまったらごめんなさい・・・)