2016年の全仏でベスト4まで勝ち上がり、覚醒したドミニク・ティエム選手が使用しているラケット、ピュアストライクを試打することができたので、レポートをしてみたいと思います。
ティエムがこのラケットを使用し始めた頃はピュアドラ、ピュアアエロ、ピュアストライクと並ぶ新ラインか!?とか噂があり、『PROJECT ONE-7』等と呼ばれ世界中!?の注目を集めていましたが、蓋を開けて見るとピュアストライクの新型でした。
このPROJECT ONE-7、今年(2017年)を見据えたプロジェクトだったようですね。うーんなるほど。
・・・前置きが長くなりましたが、レポートを開始します!
デザイン
これまでのブラック&オレンジから一変、ホワイト&ブルーです。色だけではとてもピュアストライクの後継と判断できません。
ホワイトラケットというと思い浮かぶのは、シュティフィ・グラフが使用していたWILSON PRO STAFFとジョコビッチのHEAD SPEED位でしょうか。バボラのデザインでは初だと思います。
スペック
スペック | |||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス |
300g | 100平方inc | 27inc | 21-23mm | 16×19 | 320mm |
今回試打をした、ピュアストライク100はほぼ黄金スペックです。ただフレーム厚は他の黄金スペックラケットと比較すると薄い部類になると思います。
ファーストインプレッション
ショートラリー・ボレーボレーをした感じ、ピュアドライブやREVO V3.0、VCORE SV100と比べると飛びは抑えられていると感じました。
近いのはHEAD SPEED MPでしょうか。(色の影響を受けた可能性もあり・・・)
ストローク
飛びは抑えられているけど、スイートスポットを外してもラケットアシストがあり、そこそこ飛んでくれるので扱い易い部類に入ると思います。ラケットアシストは前作よりも増しているのではないでしょうか。
黄金スペックにありがちな打球感がぼやけるということがなく、どこに当たっているかちゃんと感じることができます。
もともとのラケットコンセプトがライジングラケットと謳われていた通り、グリグリのスピンよりも、カウンター的なフラットドライブを気持ち良く打つことができます。
ボレー
「ボヨン」ではなく「カチッ」とボールを捉える感触があり(雑ですいません)、ボレーに安心感がありました。飛び系のラケットだと強くインパクトをするとアウトをしてしまうのでは!?と思う時があるのですが、このラケットではそのような心配なく、安心して強めにインパクトを取ることが可能です。
その効果かホワンと浮いてきたボールに対し強気に厚く当てられ、決定力向上に繋がりました。
サービス
スピンサービスでの回転量だけで比べると、ピュアドラやVCORE SV 100に軍配があがるでしょう。(個人的感覚)
しかし、コースを突くという観点ではこちらの方が狙い易い印象でした。
デュースサイドからスライスでワイドへ狙う(私は右利き)際、イメージ通りの弾道でコースが突けてセカンドでも攻めていくことができました。
スピード感は他の黄金スペックラケットとあまり変わらず、実力が反映されるでしょう。
ピュアドラ等に比べ打球音が高いので、気持ち良さ(爽快さ??)はあると思います。
試打動画
まとめ
バボラの中ではピュアコントロールの次に位置するツアー系(飛びが抑えられた)ラケットであると思います。
ピュアドラ、ピュアアエロは飛びすぎるけど、ピュアコンは重くてキツイぜという層にマッチするラケットです。
他メーカーでいうと、HEADのラジカルやスピードに近いです。
くせの少ない扱い易いラケットだと思うので、気になるかたは是非試してみて下さい。
ナダルの後を継ぐクレーキング候補です