「ウッドラケットのようなしなり」と「パワーロスしない剛性」を両立させ #WILSONの革命 というキャッチでデビューしたクラッシュシリーズ。
実際に試してみると、かつてない「掴み」感があり、しなりの良さと気持ち良い打球感を味わうことができました。
それから3年が経過し、ついに2代目となるクラッシュがデビュー。
初代のフィードバックを受け、課題を改善したモデルになっています。
早速打つことができたので感想をレポートしていきたいと思います。
CLASH V2.0 のデザインは?
落ち着いた濃いめの赤にブラックで落ち着いた雰囲気のラケットです。
今回試したCLASH100 PROは「CLASH」のロゴがエンボス加工になっていて、これがまたカッコいいのです。
CLASH V2.0 の特徴は?
初代CLASHはラケットの先端部で捉えた時の反応が鈍い(しなってからの戻りが若干遅い)という声があり、それを改善させる為にカーボン繊維の編み方を進化させました。
それが「FORTYFIVE°」と呼ばれるテクノロジーです。
「純しなりには強いけどねじれにくい」という特徴は残しつつ、スイートエリアの位置をトップ寄りに移動させ、初代の課題をクリアしました。
テクノロジーの詳細はこちらの記事にまとめました。
CLASH V2.0 PROのスペックは?
CLASH100 PRO スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
310g | 100平方inc | 27inc | 24mm均一 | 16×20 | 306mm |
前作は「100 Tour」でしたが、2代目は「100 PRO」に名称変更。
モールドの変更はありませんが、ストリングパターンが「16×19」→「16×20」へ変更されています。
ファーストインプレッション
ボールつきをしただけでもしっとりとした柔らかさが伝わってきます。
ウォーミングアップでは飛びの良さを感じました。
しなり系のラケットは強いインパクトをしないと飛ばない系のラケットが多いですが、CLASHはラケットパワーがあるので、楽に飛ばすことができます。
フレーム厚24mmと中厚な設計になっている恩恵だと思います。
ストローク
当たりを強くすると、さらに柔らかさを感じることができます。
厚く当てて押すイメージのスイングをすると「掴んでパワーロスなく飛ばす」ことができ、質の高い球を打つことができました。
ラケット重量がある分、ボールにパワーを乗せることができた気がします。
ストリングパターンは前作よりも細かくなっていますが、回転性は必要十分。
初速よりもバウンド後に失速しない性質のボールが打てたと思います。
フレームの剛性が高いので、オフセンターでインパクトした時は「硬さ」が顔を出してきます。
そうなるとボールにパワーが乗らず、球質がガクッと下がってしまいます。
良いインパクトができた時の打球感、球質は最高なんですが、ごまかしが効きにくいなぁという印象でした。
ボレー
今回はナイロンの反発性に優れたストリングで試打をしまして、この相性が良く、ラケットがしなって「掴む」感覚とストリングの弾きによる「飛び」のバランスが良くて、ボレーは思ったところにコントロールできました。
僕はこう感じましたが、もしかしたら新テクノロジー「FORTYFIVE°」の効果で弾き感が良くなっているのかもしれません。
どちらにせよ、ボレーが打ちやすいです。
ただ、ストローク同様にオフセンター時の「硬さ」だけ気になりました。
サービス
ラケット重量を生かした推進力のあるサーブが打てていました。
しなり系ラケットらしい、低めのインパクト音で、音色が気持ち良いです。
フレーム形状がワイドに広いので、スピンの接触面積が多く感じられて跳ねが良かったですね。
今はメインで98平方インチのラケットを使っているのですが、それと比べてしまうとちょっとヘッドの走りが弱い印象。
なので、自分の武器だと思っているスライスサーブで納得できるキレが表現できませんでした。
ラケット評価チャート
まとめ
以上、クラッシュプロのインプレでした。
クラシカルな柔らかい打球感が好きな人には是非試してもらいたい1本です。
他のしなり系ラケットに比べ、スイングスピードがそれほど早くなくてもしならせることができ、パワーもあるので幅広い層で使いこなせるスペックになっています。
興味があったら試してみて下さい。