ヘッドラケットのフラグシップモデル、「プレステージ」シリーズがついにグラフィン360化されてリニューアルしました。
もともとフレームのしなりが感じられる「硬派」な打球感が特徴であるプレステージにグラフィン360+が搭載されて、より面安定性が向上し、その恩恵で面ブレが減りパワーがロスなく伝えられると謳われています。
また、28年ぶりに「MP」のスペックが変更になったり、グリップ形状が変わったりと様々な改良が組み込まれたモデルになっています。
今回はスペックが変わった「MP」を打つことができたので、感想・評価をまとめていきたいと思います。
新型プレステージ 変更点は?
特筆すべきは以下の変更です。
- グリップ形状の変更(扁平グリップではなくなった)
- MPのフェースサイズが98平方incへ(これまでは95平方inc)
現代のスピードテニスに適合させるため、伝統という拘りを捨てた大きな変更だと思います。
その他の詳細情報や、新規テクノロジーについてはこちらの記事でご確認下さい。
デザイン
シャフト部分は光沢のあるプレステージレッドで重厚感があります。
そしてプレステージの代名詞、フルキャップグロメット。
オーラが出まくりですね。
G360+ プレステージMP スペック
プレステージMP スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
320g | 98平方inc | 27inc | 20mm | 18×20 | 310mm |
冒頭にも書いた通り、フェイスサイズを大きくしてパワーを出せるようにしているそうです。
ファーストインプレッション
普段が軽量ラケットなので「320g」に少し緊張してましたが、実際素振りをしてみるとヘッドが軽くスムーズに振れる感じです。
意外だったのが、思ったより反発があるという点。
ウォーミングアップでの弱いインパクトでも結構飛んでくれるんです。
もっと「板」みたいな感触かなと想像していたので、良い方向に裏切られました。
ストローク
初めはネットを越えられなかったり、球が浅くなってしまったりと、ストリングパターン18×20に慣れるのに少し時間がかかってしまいました・・
やはり美味しい打球感を味わうには、厚く捕らえることがマストです。
思ったより反発はありますが、薄い当たりではその特性が出せずヒョロヒョロのボールしか飛んでくれませんでした。
なので、全てのボールに対してしっかり全身を使って打つ必要があり、誤魔化しが効きません。
慣れてくると「18×20」がいつものフカしを抑えてくれて、攻撃的なショットのミスが少なかったのは高評価です。
ベストショットは、「バックハンドダウンザライン」
一瞬ストリングがボールを噛むような感触(音も)があった後、直線的でスピードのあるボールが飛んでいき、イメージ通りのボールを打つことができました。
16×19だと想定より弾道が上がってしまうこともあるのですが、このラケットはイメージ通りの低い弾道で再現性が高かったのが◎ポイントです。
ボレー
98平方incになったからか、フレームの素材の進化による影響か、それほど難しさを感じませんでした。
1対1の練習だったので、それほど早い展開とならなかったのもありますが、操作性に関しても厳しい感じはありません。
難しく感じたのが、差し込まれて身体の近くで処理しなければならないような場面。
身体の力を伝えるのが難しい状況になってしまうと、打球感が重く、飛ばない・・という感じで厳しかったですね。
黄金スペックのような「飛ぶ」ラケットのアシスト力を改めて感じました。
サービス
縦長のフレームはやはり上系の振り抜きが良いですね。
あとインパクトの音。
雑味がないクリアな打球音はプレステージ独特なものがあると思います。
私の技量では、エグい変化をするような回転をかけることはできませんでしたが、軌道が安定していてコントロールがしやすいですね。
このコントロール性の高さが、選手層に人気がある理由だと思います。
ラケット評価チャート
まとめ
以上、新型プレステージMPのインプレでした。
- 思ったよりも反発がある
- 打球音が気持ち良い
- 再現性(コントロール性)が高い
- 小手先での誤魔化しが効かない
という感じで、やはり選手層向けの「硬派」なラケットでした。
強打を安定させたい競技者に是非試してもらいたいですね。
私の技量では試合で使うのは難しそうですが、「厚く当てたスピンショット」の練習をするのには良さそうです。
実際少しフォアの感覚が良くなった?気もしますし。
興味があったら是非試してみて下さい。