Wilsonのラケットには「●●S」と”S”がつく、スピン特化モデルがラインナップされています。
その存在は知っていて昔友人に借りて少し打たせてもらい、確かにスピンかかるなぁという印象を持っていました。
つい最近改めてSラケを打つ機会があり、再度そのスピンのかかりっぷりに驚かされました。
相手が試打している時、バーン100S(相手のラケット)を打たせてもらいました。
めっちゃ回転かかるし、
アウトか?と思ったボールが落ちて入るし、結構、いや、かなりいいかも・・
— ryomei (@MtRyomei) 2019年2月24日
今私がメインで使っているのは、「【Yonex】VCORE PRO97」です。
Wilsonの中では「BLADE」シリーズが似たコンセプトで作られていて、所謂ライバル機種にあたります。
そんなBLADEシリーズにもSラケがあるので、スピンのかかりっぷりを体験してみようと決意。
「もしかしてフォアハンドが安定しちゃうんじゃない?」
という希望を抱きながら試打をしてきましたので、詳細な感想をまとめていきます。
Sラケって何?
スピンエフェクトテクノロジーが搭載されたラケットを略して「Sラケ」と呼んでいます。
一般的なラケットのストリングパターンは、
- メイン(縦):16本
- クロス(横):19本
となっています。
Sラケはこのストリングパターンが、
- メイン(縦):18本
- クロス(横):16本
となっています。
こうすることでストリングのスナップバック(ストリングがずれて戻る動き)が大きくなり、スピン量が増すというラケットです。
デザイン
BLADEノーマルモデルと同一になっています。
ラケットコンセプトと特徴
BLADEシリーズはラケットのしなりを重視していて、「飛び」よりも「コントロール性」を重視したモデルです。
BLXという、
- 遮音性が高い
- 衝撃・振動をスムーズにする
- 軽量で安定性が高い
これらの特徴を持った素材を使用し、ボックス形状とラウンド形状の特徴を兼ね備えたD型の断面形状をシャフト部とフェイス部で反転させた「X-LOOP FRAME」という技術で作られています。
そこに「SPINEFFECT」を融合させたのがこの「98S」になります。
スペック
スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
294g | 98平方inc | 27inc | 21mm均一 | 18×16 | 330mm |
ノーマルBLADEに比べて、軽量化されていますがかなり「トップヘビー」なスペックになっています。
ストロークに特化させるための措置なのでしょうか・・?
ボレーの操作性に影響がないのか少し気になるスペックです。
ファーストインプレッション
まず、ラケットを持った瞬間にずっしりとした重みを感じました。
単純な重量は300g以下ですが、バランスが330mmとかなりトップヘビーですからね。
ミニラリーでは、
- 飛びの良さ
- ストリングが動いて回転がかかる
というのが印象に残りました。
「ストリングに引っ掛かってる音」がします。
ボレーボレーではトップヘビーの影響か、「ちょっと重いぞ」と取り回しの難しさを感じました。
ストローク
フォアハンド、バックハンド共に弾道が上がりしっかりスピンがかかってくれます。
一生懸命スイングせずとも自然とラケットヘッドが加速してくれている感覚があり、強いインパクトをすることができたと思います。
しっかり構えてスイートスポットで捕えた時のボールスピードと回転は「気持ちいい」の一言につきます。
ただフレームはブレードなので、ラケットアシストはそれほどありません。
相手の深いボールで差し込まれた時のバックハンドで苦労しました。
使用しているラケットよりヘッドが重いので「合わせて返す」処理の難易度が上がった気がします。
ボレー
ボレーもアンダースピンが良くかかってくれて、滑る弾まない系のボールが打ちやすく感じました。
逆にブロック系の厚く当てるボレーに関しては制御が困難でした。
イメージよりも飛んでしまいアウトが多くなってしまいました。
ストリングの目が粗くなっているので、撓みが大きくなることの影響かなと勝手に分析・・(下手なだけともいう)
この飛びがあるので、ハーフボレーなんかは結構楽に処理できます。
次に操作性。
ボレーボレーでは重さを感じたものの、通常のボレー(相手がストローク)に関してはそこまでテンポが早くないため違和感は感じませんでした。
サービス
トップヘビーの恩恵でラケットヘッドが自然と加速してくれて、「走るサービス」が打てたと思います。
スピンエフェクト効果でストリングの引っ掛かりは抜群なので、弾道の高い勢いのあるスピンサービスになり好感触でした。
ノーマルブレードは、スピンサービスの弾道を上げられなかったので個人的にはこちらの方が好きですね。
スライスサービスに関しても曲がって滑るイメージ通りのボールが打てました。
サービスに関しては「文句なく打ちやすい!」という評価です。
ラケット評価チャート
まとめ
以上、ブレード98Sをガッツリ打ち込んだ感想でした。
やや極端なトップヘビーさは少し気になりましたが、
- ボールのスピード感
- 回転量
があり攻撃的なボールが打てるラケットだと思います。
しなり系のラケットを使っている方で、もうちょっと弾道を上げたいと考えている方なんかにハマるのではないでしょうか。
興味があったら試してみて下さい。
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【Wilson】BLADE 98S CV
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