プリンスのラインナップの中で最も選手層向けな「ファントム」の最新作を打つことができました。
ファントム最大の特徴は、「16.5mm」という薄いフレームから生まれる「しなって掴む」感。
それに今作は「トワロン」も配合され、よりマイルドな打球感に仕上がっているそうな・・
期待に胸を膨らませて、がっつり打ってきたので、詳細な感想をレポートしていこうと思います。
ファントムってどんなラケット?
今回発売されるモデルが、2代目になります。
初代は2016年発売なので、3年ぶりの新作となります。
冒頭にもあげた通り、シャフト部が「16.5mm」という極限の薄さから生まれる、しなる柔らかい打球感が特徴です。
新作は数値上のスペックは前作を継承し、素材/テクノロジー部分で、
- トワロンの配合
- ATS(Anti Torque System)
- レジテックス・ツアー
が追加されています。
新作に追加されるテクノロジーの詳細は以下にまとめていますので、興味があったら読んでみて下さい。
ただ、選手層向けラケットであるため、重量があり、スイングにも力が必要な、簡単ではないラケットです。
前作のインプレはこちら。
デザイン
光沢なしのマットな風貌に変身しました。
黒地に緑というシンプルなデザインで、前作よりも私好みなデザインです。
スペック
今回打ったのは、写真からお分かりの通り、「O3」モデルです。
PHANTOM O3 100 スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
310g | 100平方inc | 27inc | 20-16.5mm | 16×18 | 310mm |
ハードなスペックであることは承知です。
やっぱり「16.5mm」の打球感を味わってみたくて。
ファーストインプレッション
持った瞬間に感じるズッシリ感。
ショートラリーでいつも通り、薄く当てて回転をかけようとしますが、重くてあまり飛ばず、やはりハードそうな予感がします。
ボレーボレーの方が感触は良かったですね。
もちろん重みはありますが、しっとりした打球感と面ぶれしない高い安定性が感じられました。
ストローク
距離を伸ばし、強めなインパクトをすると、このラケットの良さが発揮されてきました。
しっかりした準備から、厚くインパクトができると、ボールがストリングと接触している「表面積」が広く感じられました。
普段よりボールが潰れているからなのでしょうか。
この感覚があると、打球が暴発してしまうことなくしっかりコートに収まってくれます。
「強い学生さんなんかは、常にこのくらい潰せているからしっかり収まるのかな・・・」
とか思ったりしました。
このインパクトができた時の打球感は、非常に柔らかく感じます。
ラケット重量は、距離を伸ばすにつれ気にならなくなってきました。
体幹の力で勢いよく振り出してしまえば、あとは勝手に振られるという感じで、思ったより扱えるなという印象です。
ポイント練も行ったのですが、丁寧に入れようとすると飛ばないので、全部「厚く捉えて打つ」位の気持ちで振っていって丁度良いくらいでした。
ボレー
ボレストでの練習時、なんか調子が良さげでした。
「面がブレないからかなぁ」
と思っていたのですが、数を打っていると、
「面が作りやすい」
ということに気がつきました。
新テクノロジーである、「レジテックス・ツアー」の恩恵でしょうか。
グリップの角がはっきりしているので、思い通りの面づくりができるんだと思います。
ウォーミングアップのボレーボレーで感じた「良さ」もこのグリップ形状がもたらしてくれてったぽいです。
ボールを深くコントロールするにはしっかり運ぶ必要のあるラケットですが、この面の作りやすさがあるので、少し難易度が下がった印象です。
サービス
私のパワー不足でラケットヘッドスピードが遅いのか、イメージしているキレを出すことができませんでした。
スピンサービスでも思うような跳ねが出せず・・・
ボールを潰している感触が弱かったので、少しグリップを厚めに調整し、インパクトも厚めにとってみたところ、「乗り」が現れ出し、威力も出てきました。
ただ、普段より弾道が直線的になってしまい、確率は低め。
残念ながら、最後までアジャストできませんでした。
ラケット評価チャート
まとめ
「厚く捕らえてなんぼ」の超攻撃型ラケットだと思います。
筋力が十分にあって、スイングスピードの速いプレーヤーにオススメできるラケットです。
「トワロンが配合されたことで、前作とどのように打球感が違うのか」
をもっと感じたかったのですが、打つことに一生懸命になり過ぎ、ちょっとそこまで余裕がありませんでした。
すみません・・
より攻撃的なテニスをしていきたい方、是非試してみて下さい。