日本のラケットスポーツを牽引する、ジャパンメーカー「YONEX」
プロの試合を観戦すると多くの選手が「YONEX」のステンシルをいれて戦っていますね。
昔に比べ(特に男子)、海外選手の使用率が高まっているように感じます。
ラケットの良さがグローバルに知れ渡ってきたのでしょう。
当然日本アマチュアテニス界でも人気があり、「ヨネラー」と呼ばれる、YONEXラケットを愛するプレーヤーが多く居ます。
そんな人気のYONEXラケットの特徴やラインナップについてまとめていきたいと思います。
ラインナップをインプレとともにご紹介
PERCEPTシリーズ(旧 VCORE PROシリーズ)
YONEXブランドのフラグシップモデルが2023年「PERCEPT」に名称を変更してリニューアルされました。
薄ラケでしなりが強く感じられるラケットになっていて、抜群のコントロール性を誇ります。
進化に伴いフレームが少し厚く変化し、パワー感もあるラケットになっています。
しなりが強い分打球感は重く、ボールを潰しているという感覚が味わえます。
97平方inc/100平方inc/104平方incがあるので、好みの反発性が選べるのも魅力です。
VCORE(ブイコア)シリーズ
VCOREプロよりも、しなりが弱く弾きの感覚が強めになっています。
でも、そこまで球離れは早くないのでコントロール性は損なわれていません。
フレームにエアロフィンと呼ばれる凸凹がついていて、空気抵抗が減衰されてスイングしやすいラケットになっています。
VCOREシリーズは、100平方inc、98平方inc、95平方incとラインナップが豊富。
スピン重視で弾道を上げたなら100、少し弾道を下げたければ98や95という選び方もできます。
EZONE(イーゾーン)シリーズ
このシリーズは「衝撃吸収性」と「パワー」が特徴のラケットです。
主力スペックに100平方incと98平方incの2パターンがありますが、性格が大きく異るという点もある意味特徴。
100の方は強い弾きでパワーアシストが高いという特徴があり、初級者から十分使いこなせるスペックです。
一方98はボールの乗りが強く感じられ、自分のパワーでしっかり飛ばす必要があります。
キリオス選手や大坂なおみ選手といったパワーのある選手が愛用しているのも納得できます。
7代目となる2022年モデルは、よりパワーが上がっていて爽快な飛びを感じることができます。
REGNA(レグナ)シリーズ
YONEXがメイドインジャパンで拘りまくって作られた逸品です。
REGNAもしなりを重視したラケット。
ただVCOREプロのような敷居の高さはなく、扱い易いものになっています。
ラケット中心より少し下(根元寄り)で当たった時のアシストが他のモデルより大きいのが印象的でした。
ASTREL(アストレル)シリーズ
伊達公子選手のために作られたようなシリーズです。
コンセプトは、
✔︎柔かい
✔︎軽い
✔︎飛ぶ
で、「楽しくプレーできるラケット」となっています。
市営コートなどを見るとシニア女性プレーヤーが使っているのを見かけるので、この層に人気があるのだと思います。
2020年に発表された新作には、フェースサイズ100sqincが新しくラインナップされて、男性陣にも人気が出そうな予感です。
ラインナップ別に特徴を比較
以下の評価基準でラインナップの特徴を表してみました。
- 飛び
- 回転
- コントロール
- 操作性
- 振り抜き
各ラインナップの基準モデルで比較します。
YONEXラケットの特徴
形状
アイソメトリック形状と呼ばれ、長方形に近い形です。
長方形に近くなると、ストリングの縦・横の長さが近くなり反発域(スイートスポット)が広がるという効果があります。
メーカーからは一般的な楕円形状に比べ、約7%広がるとうたっています。
素材
2018年から「Namd」を推して使用するようになりました。
Namdとは、「ナノ分散カーボンナノチューブを炭素繊維へ均一複合化」する技術のことです。
実際使うと、ラケット剛性はあるけど「柔らかさ」もある打球感が味わえます。
2021年モデルから進化した「Namd」が搭載されます。
その名も、「2G-Namd Flex Force」
カーボン繊維の密度を上げて、捻り戻りの復元力がより強力にしているそうです。
実際に打った感触は、柔らかく「持つ」感覚がありながら飛んでくれるというものでした。
扱いやすく進化したと思います。
一般プレイヤーへのおすすめは?
ラケットのパワーを借りて攻撃的なテニスをしたい
- VCORE100
- EZONE100
どちらもラケットパワーが高くアシストしてくれます。
回転重視ならVCORE、スピード重視ならEZONEかと思います。
フラットドライブ系のストロークをメインにオールラウンドなプレーをしたい
- VCORE98
非常にバランスが良いラケットです。
フラットドライブ系の弾道で、綺麗な正攻法テニスを繰り広げたい方に向いていると思います。
ハードヒットで相手を攻め込みたい
- VCOREプロ97
- EZONE98
どちらも球乗りが良く、ボールを正確にコントロールすることが可能です。
しなりを感じたい方はVCOREプロ、弾く感触の方が好きであれば、EZONE98の方が向いていると思います。
ラケオタ的評価
私の感想を分布図で表してみました。
まとめ
以上、ヨネックスブランドのラケットラインナップと特徴についてでした。
最近のヨネックスは打ちやすさはもちろん、デザインの良さも磨きがかかってきています。
人気が出るわけですね。
本記事がYONEXラケット選びのヒントになれば幸いです。
記事中にラケットに関する専門用語を使いました。
ちょっと何言ってるの?と思った方は用語を以下のページで解説しているので、良ければ読んでみて下さい。
YONEX製品インプレ一覧
YONEXラケット Q&A
- YONEXラケットでオールラウンドに扱い易いおすすめモデルは?
振動吸収性・飛び・操作性に長ける「EZONE100」、飛びとスピン性能のバランスが良い「VCORE100」がおすすめです。
- YONEXラケットでスピンのかけやすいおすすめモデルは?
スピンの掛けやすさを追求して開発された「VCORE10」がおすすめです。ハードヒッターの方は「VCORE98」をどうぞ。
- YONEXラケットでハードヒッターにおすすめのモデルは?
YONEXラケットのフラグシップモデル「VCORE PRO 97」がおすすめです。「VCORE PRO 100」もラインナップされているので、97だと厳しいという方はこちらをどうぞ。
- YONEXラケットで初心者におすすめのモデルは?
ラケットアシストがあって飛びが良い、「VCORE100」「EZONE100」がおすすめです。パワーに自信がなければ、280g程度の軽量モデルを選ぶと良いでしょう。
3機種試しましたが、個人的に試合で使うなら「100」ですね。