プリンス伝統の名機、グラファイトが最新のテクノロジーを装備し「ファントムグラファイト」として登場しました。
このクロスバー、私と同世代以上は懐かしさでニヤニヤしちゃうんじゃないでしょうか?
現代のラケットは98や100に人気が集中していますが当時は、マイケル・チャンの活躍もあり、オーバーサイズ(110平方インチ)が非常に流行っていました。
流行の要因としてはオーバーサイズならではのパワー感とスピン性です。
今作はそのグラファイトらしいオーバーサイズ(107平方インチ)の新登場で注目を集めています。
最近では珍しいですからね、薄いデカラケ。
プリンス創設50周年に合わせ、満を持して登場した新作ラケットをガッツリ打ってきましたので、学生時代当時の記憶を思い出しながら、感想をまとめてみたいと思います。
ファントムグラファイトの特徴
✅クロスバー
✅CTS
✅ATS
✅レジテックスツアー
素材は「テキストリーム x トワロン」でプリンスの最新カーボン繊維が使われています。
そして伝統のクロスバーがあることで、ないものに比べしなりのポイントがフレームの「5時」「7時」の付近に位置されるようになり、軽快な飛びが実現されているようです。
昔ながらの良さを生かしつつ、最新のテクノロジーを取り入れた、ラケット好きにはたまらない1本になっています。
その他テクノロジーの詳細はこちらに書いてますので、興味があったらどうぞ。
デザイン
昔は艶ありだった記憶がありますが・・(30年近く前なので曖昧)、今作は艶消し。
ブラックとグリーンのシンプルなデザインで、控えめに言って超カッコいいです。
スペック
ファントムグラファイト107 スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
305g | 107平方inc | 27inc | 17.5-20-21.5mm | 16×19 | 310mm |
薄デカスペックです。
昔のグラファイトは320g近くあったと思いますが、305gと軽量化されました。
振りやすさを追求したためだそうです。
ストリングパターンは一般的な「16×19」ですが、フェースが大きいからか、かなり粗く見えます。
引っかかりが良さそうな予感です。
ファーストインプレッション
ウォーミングアップ(ショートラリーやボレーボレー)の弱いインパクトでは、薄ラケらしい「飛ばない」感じが印象に残りました。
この「飛ばない」は、昨今の中厚ラウンドフレームのような弾きがないので、自分の意思通りに飛ばせるとも表現できます。
オーバーサイズの恩恵でスイートスポットは大きめなので、それほど厳しさは感じませんでした。
ストローク
107というフレームサイズから、「振り抜き」が良くないのではないかと、ちょっと気になっていました。
実際打ってみると、微塵も気にならないもので、98や100のラケットを振っているのと同じ感じで振ることができます。
身の詰まった感じの薄いフレームの恩恵だと思われます。
次は回転性。
他の薄ラケにはない「引っかかり感」があり良い感じのスピンをかけることができます。
相手の弾まないスライスなんかでも、普通(特に苦労せず)に持ち上げられました。
薄めに当てたスピンも弾道が上がりやすく、「逃げ」や「シコリ」ショットが打ちやすい点も他の薄ラケにはないメリットです。
厚く当てていけば、気持ち良い打球感と同時に攻撃的なショットを打っていけます。
ただ、ラケットがスピードをアシストしてくれる要素は少ないので、ちょっとタイミングがずれたりすると思い通りのボールが飛ばせませんでした。
その辺はちょっとシビアです。
ボレー
ボレーに関して面の大きさは正義です。
ラケットに当てれば返せるラケットではないので、ちゃんと身体を使って運ぶ必要がありますが、飛ぶエリアが広いので私の技術でも使いこなせました。(たぶん・・・)
さらに余計な弾きはないので、再現性が高かったのが好印象です。
グリップの角感がはっきりしていて、掌の向きと面の向きの感覚が合う感じで、あまり得意ではないバックボレーの精度がいつもより高かった気がします。
サービス
サービスでも回転のかけやすさは顕著で、変化の大きな球を打つことができました。
面が暴れないので、コントロール性もGood!
フィジカルがショボいため、残念ながらスピード感満載のサービスを打つことができず、そこそこの速さ止まりでした。
スピード感は中厚系モデルの方が簡単に出せますね。
ただ、そこそこのスピードでも、変化の大きなサービスと合わせることでリターンを崩すことができたので、キープ率はいつも通りかちょっと上。
緩急の大事さに気付かせてくれました。
ラケット評価チャート
まとめ
✅クラシカルな湿った気持ち良い打球感
✅オーバーサイズならではの回転性
✅面の向きがつかみやすいグリップ
が気に入ったポイントです。
もう1つ。
ストローク、サービスで感じた、
薄ラケのコントロール性を生かした「緩いボール」が打ちやすい
ことが大きな魅力だと感じました。
一見ハードルが高そうに見えるラケットですが、結構色々できるので、普段300g程度の重量を使っている方なら普通に使える間口の広いラケットな気がします。
興味があったら試してみて下さい。
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参考情報
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