ブルガリアのイケメンG.ディミトロフが使用するラケット、プロスタッフ97Sの2017モデルを試打することができましたので、レポートしたいと思います。
ディミトロフ選手は今季ここまでなかなか勝てていませんでしたが、先日の全米オープンでは4回戦へ進出。絶好調のマレーに敗れましたが、復活してきたのかな・・?。
綺麗な片手バックはお手本になります。私の中の片手バックハンド ビッグ4の1人として活躍を期待しております。
若干脱線しましたが、ラケットインプレッションです。
デザイン
ブラックとオレンジで非常にシンプル。昔女子史上最強の片手バックハンドで世界1となった、エナン選手が使用していた配色に似ています。(あれはハンマー系の飛ぶスペックでしたね)
しかし!全く異なるのはフレームの質感。ただツヤを消しある感じではありません。非常にしっとりしていて、高級な感触。
これはフェデラーが要求した質感だとか。“Velvet Paint Coating(ベルベット・ペイント・コーティング”という技術だそうです。ずっとナデナデしていたくなるような質感です。是非触ってみてください。
PRO STAFFの文字は塗装ではなく、刻印されています。すごい拘りようですね。
詳細はwilsonのサイトで。
スペック
スペック | |||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス |
310g | 97平方inc | 27inc | 19.5mm | 18×17 | 325mm |
前作とほぼ同スペックですが、バランスポイントが1cm手前にきました。正直これは結構大きいです。前作よりもかなり扱いやすくなりました。
ファーストインプレッション
振り抜きは良いです。黄金スペックの振り抜き感ではなく、重量感を活かしてラケットが勝手に回っているような振り抜き感です。
そしてレザーグリップ。これいいですね。自分が作っている面の感覚がダイレクトに伝わって来る印象です。バランスポイントの変更もあり、ボレーが非常に打ちやすそうです。
ストローク
素材は前作と変わっていないので、感触的に大きな変化はありません。
スイートスポットで喰えるとラケットのしなりを感じ、気持ちよーくボールが吹っ飛んでいきます。不快な振動は当然ありません。
スイートスポットを外すと衝撃はあるのですが、バランスポイントが手前にきた影響か前作ほど難しさを感じませんでした。
ボレー
前作と比べ最も打ちやすくなったと感じたのがボレーです。
バランスポイントの変更とレザーグリップも関係している気がします。
面の感覚が冴えて安定したボレーを打つことができました。
難しいハーフボレーもイメージに近い処理ができ、かなり好感触。
重くて咄嗟に準備ができないと感じることはありませんでした。
サービス
スピードに関しては黄金スペックのラケットの方が出しやすいと思います。
コントロールに関しては黄金スペックよりもこのプロスタッフの方がしやすいです。
ボールを撫でるようなスイングで回転をかけてしまうと、推進力のない死んだサーブになります。作戦としてためにそのような球を混ぜるというのはありだと思いますが、全部遅いと相手の餌になってしまいますからね。
厚くとらえボールを潰しながら回転をかける技術が必要だと思います。サービスでこのラケットの特性を活かすには。
試打動画
まとめ
決して簡単なラケットではありませんが、前作よりはかなり使いやすくなっています。
バランスポイントの変更は大きな影響を与えています。
前作が厳しかったから遠慮しているとう方がいらっしゃいましたら、今作は大分ハードルが下がっていると思います。
また、“Velvet Paint Coating(ベルベット・ペイント・コーティング”も非常にいい感じです。
興味がありましたら、是非試してみて下さい。ハマるかもしれませんよ。