2019年から錦織選手が使用している「ウルトラツアー」シリーズの100平方incモデルを打つことができました。
ウルトラツアーはバーンの進化版ラケットで、スペックはそのままに、さらなるパワーを求め、グロメットに「クラッシュゾーン」を搭載して登場したラケットです。
「クラッシュゾーン」とは、図のようにグロメットがバネのようにダンピングする作りになっていて、この力を利用してボールにパワーを乗せるというものです。
100平方incというパワーのあるスペックに、パワー増幅装置が搭載された「ウルトラツアー100CV」の感想をまとめていきたいと思います。
デザイン
95平方incに比べ1回り大きいです。
縦長なフレーム形状は同じですね。
スペック
ウルトラツアー100CV スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | |
293g | 100平方inc | 27.25inc | 22mm | 16×20 | 330mm |
ラケット自体の重量は軽めに、バランスポイントをトップに寄せてパワーを出すラケットのようです。
「ハンマーラケット」で一世風靡したウイルソンらしい考え方ですね。
95平方incと比べると「16g」も軽い設定になっています。
スペック上、そこまでハードな仕様ではなさそうです。
ファーストインプレッション
まず軽く振った感じ、バランス「330mm」というトップヘビーさをそれほど感じることはありませんでした。
それはウォーミングアップを通じても同様で、普通の黄金スペックラケットを振っているような感覚でした。
「ラケット重量293gという軽さを感じずに違和感なく打てた」ので、絶妙な位置にバランスポイントを設定したなと感じます。
打球感はやや硬めで、「カチッ」とした手応えを感じます。
ストローク
ストロークで強打をした時に、黄金スペックラケットとの違いを感じました。
それは、「ラケットヘッドの走り」です。
普段通りのスイングでもラケットヘッドが自然に前へ走ってくれる感覚がありました。
トップヘビーの恩恵ですね。
それに加え、クラッシュゾーンによるダンピング効果でパワーの乗ったショットを打つことができたと思います。
これまで使ったトップヘビーのラケットは、守備的な時に振り出しが重く、難しさを感じていたのですが、ウルトラツアーは何故かそれを感じませんでした。
「違和感なく守れ、より攻撃的に打てる」という点で高評価です。
ボレー
95平方incに比べ、「楽」さがありました。
楽には感じましたが、当てれば勝手に飛んでくれるフレームではないので、しっかりと乗せて運ぶ必要があります。
私の中で「トップヘビー=ボレーやりにくい」という式があるのですが、このラケットは特に感じなかったこともちょっとびっくりです。
硬めのフレームは面安定性が高く、ブレることなく打てて狙ったところに打つことができました。
サービス
縦スイングでもラケットヘッドの走りは強く感じました。
縦長なフレーム形状+トップヘビーなバランスの影響だと思います。
かなりスピードが乗って自分でも「お〜」と感じるほど。
ただ、回転のかかり(ストリングへの引っ掛かり)はもう少し欲しかったです。
もっとスイングスピードが速ければしっかり引っ掛けられるのだと思います。
スピードで押すサービスを打つ方に向いているラケットだと思います。
ラケット評価チャート
ウルトラツアー ラケットフィーリングインタビュー
ウルトラツアーシリーズを使用しているテニス仲間にラケットの感想をインタビューしました。どのような感想を持っているのでしょうか!?
まとめ
ウルトラツアー95平方incは、重量やスイートスポットの広さが上級者向けで、なかなかハードルの高いラケットです。
一方100平方incモデルはハードルが大分下がっているので、使いこなせる層が広いラケットだと思います。
「腕に自信がないけど、錦織選手と同じデザインのラケットが使いたい」という人のニーズに応えてくれます。
もちろん、
- 面安定性の高さからくるコントロール性の良さ
- 「100平方inc + クラッシュゾーン」の組み合わせによるラケットパワー
と魅力のあるラケットです。
興味があったら是非試してみて下さい。
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錦織選手使用の95平方incの感想はこちらです。
【参考】類似スペックの比較記事
Wilsonから発売されている100平方incラケットをピンポイントで比較してみました。
私が実際に打って感じた「特徴」や「違い」をまとめています。