2017年秋に新登場した、プリンスのビースト100(300g)レギュラーシリーズ(O3ではない)を試打しました。
4年位前からプリンスが推している「textreme」に「トワロン」という素材を配合し、第2世代の「textreme」に進化してホールド感がアップしたと謳われています。
先代とも言える『ハリアー』シリーズとスペックは大きく変わっていなそうですので、素材の違いでどれくらい変化したのか、詳細をレポートしてみたいと思います。
2019年新型モデルのインプレは記事末尾にリンクを張ってますので、そちらからご確認下さい。
デザイン
濃いグレーにオレンジ。
最近のプリンスラケットは、フレームの内側の色でアイデンティティーを確立しています。
ウィルソンも配色で区別していますし最近のトレンドなのでしょうか・・・
シンプルで飽きがこないデザインだと思います。
スロート部分はツヤなし、それ以外の部分はツヤあり加工となっていて、デザインへの拘りも感じました。
手が込んでいます。
スペック
スペック | ||||||
重量 | フェイス面積 | 長さ | フレーム厚 | ストリングパターン | バランス | スイングウェイト |
300g | 100平方inc | 27inc | 24-26-23mm | 16×19 | 320mm | 285 |
ハリアーと比較すると少しフレーム厚が増して、バランスが5mm手元に寄っています。
ちょっと持った感じでは違いがほぼ分からないですね。
ファーストインプレッション
ミニラリー、ボレーボレーだけで、球が乗る感覚を得ることができました。
ハリアーは弾きが強くストロークで吹っ飛んでしまう印象があったので、この「乗り」があれば強打をしてもコントロールができそうな予感をさせてくれます。
振り抜きに関しては悪くはないですが、特別良い感じはしませんでした。
今メインで使用している、VCORE SV 98の方が良いです。
ストローク
ロングラリーでもしっかりと「乗る」感覚があり、吹っ飛ぶことを心配せずに打つことができました。
かといってボールが乗りすぎる感じも無くちょうど良いタイミングでボールが飛んでいってくれます。
打球時の雑振動はほぼなく打球音が良い(ちょっと高音)ので、ジャストミートした時は「気持ちいい!」と感じることができます。
ただ薄い当たりのスピン(例えばスピンで浅く落とすショット、スピンロブ系)やスライスで、想定よりストリングの動きが無く、「ジョリン」という回転系の球は難しく感じました。
ジョリンと回転をかけたい方はO3(穴あき)フレームを選んだ方が良いかもしれません。
今回のノーマルタイプは厚い当たりでガシガシ打つ人にマッチしていると思います。
ボレー
厚く捉えるボレーに関してはストローク同様、適度な乗りを感じながらコントロールがし易い印象でした。
決めのボレーについても強めにインパクトをしてもしっかりコート内に収まってくれます。
「アウトしちゃうかも」と怖がらなくて良いので、積極的に打っていけます!
ローボレーやハーフボレーでスライス回転をかけてつなぎにいくような球に関しては、思ったように引っかからなくて苦労しました。(下手なだけですが)
サービス
スライス・フラット・スピン一通り打ってみた中で、スライスサービスがかなり良い感じ。
曲がり方はそうでもないのですが、狙ったコーナーに落とせるのです。
普段微妙にフォルトしてしまっているところ、良い感じでコーナーに入り続けてくれました。(たまたまなのかもしれませんが・・)
一瞬の「乗り」がコントロール精度を上げてくれた気がします。
スピンに関してはストローク、ボレーで感じたように「引っかかり感」が弱く想定より低い弾道となってしまい、イマイチでした。
試打動画
プリンスといえばこの人。山本プロのインプレです。
ビースト ラケットフィーリングインタビュー
ビーストシリーズを使用しているテニス仲間にラケットの感想をインタビューしました。どのような感想を持っているのでしょうか!?
まとめ
今回試打した、BEAST 300g ノーマルタイプは、「厚い当たりで打つ」プレーヤーに向いていそうです。
回転を駆使するタイプのプレーヤーはO3シリーズの方が良いかもしれません。
ハリアーを試した時はO3フレームだったので、もうちょっと引っかかってくれたと記憶しています。
ボールを潰して打ちたいけど、グラファイトやファントムではちょい厳しいと感じている層にピタッとくるかもしれません。
興味があったら是非試してみて下さい!
2019年の新型のインプレはこちら。