2018年も多くのラケットが発表されました。
各メーカが新たな素材やテクノロジーを搭載してきてどんどん進化しています。
同じくらいの重さのラケットで同じボールを打つだけなのに、1本1本打球感が変わってくるので良く考えると不思議です。
素材やフレーム形状、ストリング本数で大きく変わるんですね。
奥が深い!
そういうわけで本記事では2018年発売されたラケットで私が実際に打った14種類について、
- 特徴
- 感想
- 評価
という観点でメーカ単位にまとまてみたいと思います。
2019年初打ちを新たなラケットで!という方もそうでない方も読んでみて下さい。
YONEX
YONEXは2018年「Namd」と呼ばれる新しいカーボン素材を使ったラケットを発売しました。
まずはYONEXのラケットで最も競技者(上級者)向けの「VCORE PRO」シリーズ。
新素材がスロート部分に配合されている恩恵か、ラケットのしなりが感じられるようになり、前作「VCORE DUEL G」シリーズより柔らかい打球感になっていると感じました。
ストリングパターンが前作の16 x 20 から 16 x 19に変わったことも打球感の変化に影響していると思います。
打球感がタイプだったことと目指すプレースタイルにマッチしていると思ったので、97を購入して使っています。
次は「VCORE」シリーズ。
前作「VCORE SV」シリーズよりちょっと硬めの打球感になったと思います。
ストリングパターンはVCORE PRO同様、16 x 20 から 16 x 19への変更が入っています(98のみ)。
新素材はフレーム袖部に配合されています。
鮮やかなレッドがコート映えしてカッコいいです。
HEAD
HEADはグラフィンと呼ばれる素材を数年前から使用し続けています。
グラフィンとは、「炭素原子が蜂の巣状につながった非常に薄いシートで地球上で最も軽くて強い素材」と言われています。
もっとよく知りたい!という方はこちらの動画をご覧下さい。
2018年はグラフィンを搭載する位置を360度化したラケットを発売しました。
360度化されたことで、面ブレの少ないコントロール性が高いラケットになったと思います。
まずは、グラフィンタッチを搭載したプレステージツアー。
歴史の長いプレステージシリーズで今までなかった新しいスペックのラケットです。
「プレステージ=難しい」という概念を壊してくれると思います。
ここからグラフィン360シリーズです。
最初にグラフィン360化されたのが「スピード」シリーズ。
前作(グラフィンタッチ)と比較するとフレーム厚が1mm厚くなり、ストリングの目が粗くなりました。(ストリングパターンに変更は無し)
次は「エクストリーム」シリーズが360化されました。
エクストリームシリーズは前作からスペックの変更はなく、グラフィンが360度配置された違いのみです。
エクストリームも面の剛性が上がりコントロール性が増した印象です。
グラフィンXT以前と比べると性格が変わり、グリグリのスピン用ラケットではなくなってきている気がします。
続いて「インスティンクト」シリーズも360化しました。
飛ぶイメージの強いインスティンクトですが、意外に飛びが抑えられていると思います。
最大フレーム厚が26mmなのでパワーがあるラケットであることは間違いありません。
「ラケットアシストは欲しいけどそんなに飛びすぎないのが良い」
というような方の期待に応えてくれるラケットだと思います。
Wilson
Wilsonは「カウンターヴェイル」と呼ばれる素材で打球の振動を減衰させ、錦織選手が要望したという「疲れにくいラケット」を謳っています。
カウンターヴェイルが搭載されているモデルはラケット名の末尾に「CV」がついています。
まずウィンブルドン時期に発売された、プロスタッフ97CV。
振動が減衰されているとはいえプロスタッフはプロスタッフ。
芯を食った時の打球感は本当に気持ち良いのですが、重さと芯を外した時の飛ばなさがあり、私にはちょっと厳しいかなと感じるモデルでした。
次に発売されたのが、2019年錦織選手が使用する「ウルトラツアー95CV」
これまでのバーンシリーズに「クラッシュゾーン」を装備させ、95平方incのサイズながら98平方incと同等のパワーを実現したラケット。
画像のようにグロメットが伸縮することでストリングの可動域が増し、ボールへパワーを与えることができます。
実際に打ったところ、バーンよりもストリングの撓みが強く感じられかなり扱いやすくなったと感じました。
私くらいの筋力と技術でもなんとか使えそうなラケットになってます。
PRINCE
2018年のプリンスはねじラケという斬新なモデルを投入してきました。
コンセプトは、
「人間の身体の構造上フォアハンドは力が入れやすいけど、バックハンドは力が入れにくいよね。じゃあその辺をラケットで補おう」
という感じ。
フォアハンドは少し飛びを抑え、バックハンドではラケットアシストを強めにできる「ねじれ」を搭載しています。
鈍感な私はフォアとバックでそこまで大きく打球感の違いを感じられませんでしたが、楽にボールが飛んでくれて回転もかけやすい、バランスの良いラケットという評価でした。
SRIXON/DUNLOP
SRIXONのラケットがDUNLOPになるというのも2018年のビッグニュースでした。
〜DUNLOP POWERED BY SRIXONラケットの発表〜
2009年に登場したスリクソンラケットは、来年度からダンロップと1つになり、#WEAREONE の精神で 新たな展開を開始し、その第1号モデルとなるダンロップ「CX」シリーズを12月に新発売します。‼️#journeyforperfection #dunlop pic.twitter.com/Sgp0hQHtfz— Dunlop Tennis Japan (@dunloptennisjp) 2018年9月27日
SRIXON時代に培った「ソニックコア」テクノロジーをDUNLOPラケットに搭載し、特有の柔らかい打球感は健在です。
まずは統合発表前に発売された、「REVO CV3.0F」です。
和製ピュアドライブと評される「REVO CV3.0」よりもボールのスピードを追求した兄弟モデル。
SRIXON特有の柔らかさはありますが、弾く感じも強めに感じました。
次はDUNLOPラケットとして登場した「CX200」
飛び、操作性、回転、コントロール、とバランスが良くオールラウンドに使えるラケットだと思います。
独特の柔らかさももちろん健在。
BABOLAT
BABOLATからは超人気モデル「ピュアアエロ」が進化して発売されました。
新たなカーボン「カーボン・プライ・スタビライザー」を搭載しています。
前作と比較すると打球感が柔らかくなり、個人的には扱いやすくなったと思います。
まとめ
以上、2018年発売されたラケットのインプレ集でした。
本記事でご紹介した14機種の特徴を分布図化したのがこちら。
私の独断と偏見で採点してますが、実際に全て打って評価しているので傾向は掴めると思います。
このチャートは2018年発売機種のみですが、これまで私が打ったラケットのチャートはこちらにまとめているので、興味があったらみてみて下さい。
私以外の人のインプレもあった方がより正確にラケットの特性が把握できると思い、テニス仲間や、試合で対戦した相手にラケットの感想をインタビューした記事も投稿しています。
良かったらこちらも参考にして下さい。
2019年はどんなラケットが発売されるのか今から楽しみですね。
納得のいくラケットを使って一生懸命練習してお互い上達していきましょう!
ラケットの詳細なインプレは「関連記事」としてリンクを貼っておきますので、興味があったらどうぞ。